とにかくMartinD-45への憧れは、ギター少年にとっては大きい。あの煌びやかな装飾は、ブラウン管越しにも光輝いて見えた。当時の価格は80万円。貨幣価値が変わり、単純比較で昔よりは買いやすくなったかもしれないが、2000年代に入っても販売価格はほぼ同額。簡単には手は出せない額である。昭和の時代にも、日本のギター製造メーカーが、こぞって総単板のD-45コピーモデルを製造したが、今はJapanVintageブームによって、製造玉数の少ない機種は、高値での取引がされていた。そんな時、日本メーカーが、海外生産、特に中華製の

 このHCD-45ASはイレギュラーモデルである。本来ヘッドの形状がオリジナルの形状をしているのだが、説明によれば製造時の手違いで写真のようなマーチンヘッドになってしまったようである。ただこれはむしろラッキーで、HEADWAYの最高峰モデルHD-220と同じ形状を呈している。以後オークションやネット販売で同様のヘッド形状をしたこのモデルは見ていない。2000年代の中華製ギダーだけあって、そこそこの鳴りであり、全体的に重さも控えめである。10万円台で、お手軽にD-45の雰囲気を味わうことができるのは、コストパフォーマンスに優れている。ただ、Ariaの中華製D-45コピーモデルにも言えるのだが、後日入手する本家のD-45の鳴りを体感したときに、その音の違いに本家の凄さを深く感じさせられた。やはりギターは形や装飾だけではないのである。

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