アリス谷村新司氏のMG-300Sは、70年代後半テレビに映る姿を見て憧れる存在だった。本機はそのようなユーザーが,MORRISにオーダーして制作した個体とみられる。その後にMG-100STがシグネスチャーモデルとしてカタログにラインナップされるが、そのれまでの過渡期の製作であろう。77年のMGシリーズカタログに掲載されているモデルに近いものがある。ブリッジの形状は、GIBSONdoveコピーモデルと同じものが使われており、指板のラインも付け加えられていることから、特注品であることが伺える。サイドへのアバロンインレイはない。側板、裏板はローズウッド単板である。また、MG-300Sに近づけることから、トラストロッドカバーがヘッドに追加されていた。型番から推測すれば、価格は25万円と当時としてはW-250と同じ製作費がかかっていたことになる。思い入れのあるギダーだったのではないだろうか。

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