70年代に入ってTFシリーズがカタログ上にラインナップされるようになるが、その中で異質の輝きを図っていたのが、W‐65である。異形のサウンドホールはもとより、微妙なカッタウェイの形状、ヘッドの独特なロゴ、ポジションマークなど、マーチンドレットノートを模していない独特なフォルムは、当初あまり好みではなかった。しかし、ジャパンビンテージがブームになると、当時を振り返ってみればその形状も愛らしく思えてくる。その後もこのギターの後継機はないことを考えると、当時としては画期的であったと思われる。さて、入手をして驚いたのは、とても良く鳴るギターであったことである。太くローズウッドらしい低音が豊かな響きを奏でてくれる印象に残るギターであった。

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